備前焼祭りに行って買う! 陶芸作家のお気に入りの一点もの
備前焼祭りに行って買う! 陶芸作家のお気に入りの一点もの
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備前市伊部では毎年10月下旬の土曜日と日曜日の2日間にわたって、備前焼祭りが開催されています。備前焼の窯元がずらりと勢ぞろいする陶器市は、全国から備前焼を買い求める観光客が訪れる市の一大イベントです。
屋台やテントに並んだ作品は、デパートや陶器店で買うよりも安くて、陶芸作家とおしゃべりしながら掘り出しモノを探すことができるので、とてもおすすめですよ。
備前焼祭りとはどんな祭り?
備前焼祭りの日には、JR伊部駅前から歩行者天国になっていて、特設会場や露店などでは備前焼の作品がほぼ2割引ぐらいで販売されます。
その他にも、陶芸作家が実際にろくろを回して行う「陶芸実演」や、訪れた観光客が気軽に体験できる「ろくろチャレンジ」、また祭りのために選ばれた備前焼小町の撮影会など、備前焼の初心者にもリラックスして楽しめる企画が盛りたくさん!
さらにグルメ会場には、備前バーガー、備前カレー、日生カキオコ、しょうゆソフトクリームなどご当地グルメがずらり、目移りしてしまいそうですね。
そんな中、陶芸ファンにおすすめしたいのが「福袋販売」です。人間国宝や文化財作家の備前焼が入っている福袋とあって毎年、大変な人気です。
備前焼の魅力をもっと知りたいという方は、花器に野の花を生けた「野の花と器展」、天津神社境内で行われる備前焼の茶碗でいただく「茶席」に、足を運んでみてくださいね。
ギャラリーやカフェで見つける備前焼
一通り備前焼を楽しんだら、近くのギャラリーやカフェでひとやすみ。さらに足をのばして窯元に立ち寄ってみるのもいいものですよ。
たとえば「ろくろの達人」と称され人間国宝にもなった作家、山本陶秀とその息子の雄一、この二人の作品が鑑賞できるギャラリー「里房」はぜひ行ってほしい場所。
喫茶コーナーも併設されていて、暮らしの中でどう備前焼が息づいているのか、その良さに触れてみて身近に感じることができます。備前焼で入れたコーヒーは酸味をやわらげ、かどの取れたまろやかでコクがでると言われており、その味わいを喫茶コーナーで堪能してみてください。
日常の風景にあってこそ際立つ備前焼の魅力、お気に入りが見つかる地元のギャラリーやカフェを訪ねてみましょう。
備前焼を育んだ町の雰囲気も堪能
備前焼祭りに行って買う醍醐味といえば、実際に作っている作家たちに直接触れることができることですよね。ぜひとも、そんな備前焼を遠い昔から育んできた町の雰囲気も、一緒に味わってみたいものです。
例えば、伊部駅を出るとすぐ陶芸美術館があり、あたりを見渡してみると煉瓦の煙突があちこちに見え、陶芸の町ならではの景色に歴史を感じます。
そしてさすがは備前焼の町、観光案内板やバス停や電話ボックスの屋根、神社の狛犬や絵馬や敷石にまで、備前焼が使われているんです。
千年の伝統を保ち続けてきた、備前焼の町の風情も一緒に感じてみると、買ってきた器への愛着も増してきますよね。
備前祭りで一生ものを見つけるために
備前焼まつりに行って買うメリットは、一度に多くの陶工や作品に触れることができる点です。会話をしながら作品の説明やこだわりなどを聞いているうちに、お気に入りの一生ものに出逢えるということも。
また、備前焼祭りではあちこち目移りしてしまうこともあるかもしれません。そんな中、気に入った作家や窯元を見つけたら後日また、買うためだけに再訪するも楽しみですね。
祭りの期間は周辺に臨時駐車場が用意されますが、多くの来場者が訪れるため、公共交通機関の利用がおすすめです。当日は岡山駅と伊部駅間で、臨時列車も運行されますのでチェックしてみてください。